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【楠木建】在庫回転率を見ない! 卸売業の経営戦略

経営戦略の第一人者、楠木建さんがマイブームで、YouTubeでたくさん動画みました。その個人的なまとめとして記事を書きます。

この動画の見どころは、最後のトラスコ中山さんの例ですかね。従来の卸売業は在庫回転率を重視しますが、それをあえて気にしないという経営戦略の話は大変興味深かったです。

 

【ストーリーとしての競争戦略 - 楠木建】

とある型破りな卸売企業から考える、優れた戦略の第一条件

 


www.youtube.com

 

(1)理論と論理

・「理論」は自然科学、人によらない。

・「論理」ある視点で考えたケース、戦略、人による

 

(2)競争戦略とは

競争戦略は、競合との違いを作ること。顧客視点は基本として、競争相手が満たしていないニーズを満たすこと。顧客ニーズがあっても競合がやっていたら意味がない。「自社独自の価値を提供する」を考えるのが王道である。

 

(3)ストーリー

・一つ一つの要素では勝負は決まらない。さまざまな要素を論理でつなげていく。論理は誰もがなるほどと思うもののこと。

ストーリーの面白さは論理的な確信から生まれる。こうするとこうなる、だから、こうなってこうなる、といったもの。戦略を作る側に論理的な確信がある場合、思わず人に話したくなるようなストーリーになる。そういうストーリ(戦略)を考えべきである。

 

(4)トラスコ中山(間接資材の卸売業)の例

・トラスコ中山は倉庫が大好きで、すぐ倉庫作る会社。

従来の卸売業のロジックは、売れ筋をきちんと在庫して死に筋は持たない、それによって在庫回転率が上がって収益性が上がる、というもの。だが、トラスコ中山は在庫の回転率を一切見ていない。

・何故か。⇒在庫の回転率は100%自社の都合、お客様の価値には関係ないから。

・何故か。⇒この商売のお客のニーズは3つしかない。「すぐ持ってこい」「今持ってこい」「いいから持ってこい」そういう状況だから、在庫出荷率(注文受けたものを手持ちの在庫で即納できる割合)を見て、それを高めるようにしている。

・在庫出荷率が高いのは顧客に価値がある、という論理がある。従来の卸売業のロジックに対して、まったく違うロジックを作った。商売の違いを作る正体は論理。