こんにちは。
BeckのB面発掘、第9段『Jack-Ass』です。第10弾まではやりたいっ!
シングル『Jack-Ass』
vimeo.com『Odelay』から5枚目のシングルカットで、1997年8月にリリース。アルバムでは7曲目に収録されており「Novacane」と「Where It’s At」という圧倒的個性を持つ2曲に挟まれています。
「Jack-Ass」は落ち着いたフォークソングです。自分は一歩引いて個性を抑え、周りの曲達を立てる繋ぎ曲の印象(前後曲のインパクトが強くて特に意識して聞いてなかった曲)でしたが、改めてじっくり聴くと抜群に良曲ですね。最近Beckを聴きたいときは、この「Jack-Ass」と「Feather In Your Cap」ばかり聴いています。
シングルに収録されているバージョンは、ブッチ・ヴィグ(※1)のミックスで、アルバムとはアレンジが違います。上のリンクのPVもこのヴァージョンですね。新アレンジによって、シングル曲っぽく、この1曲で成立するような強度になっていると感じます。イントロからドラムが鳴っていて聞きやすいですし、音もハイファイ(クリア)になっている気がします。アウトロのセッションも再録されていて楽しいですね。以前の私のように、アルバムだけ聞いて「Jack-Ass」を過小評価している人は、このシングルverも是非聞いてほしいです。1曲としてみた場合のクオリティの高さが分かります。
(※1)バンドGarbageのドラマーで、ニルバーナ、スマッシング・パンプキンズ、フー・
それではB面、どうぞ。
Jack-Ass(Lowrider mix by Butch Vig)
Beck - Jack Ass - [Lowrider Mix]
「Jack-Ass」のリミックス。
ファンキーかつリズミカルなんですが、スムースな仕上がりになっていて耳馴染みが良いです。歌のバックトラックのリアレンジが主なので、歌がしっかり聞けるのも良いです。
Burro(Mariachi Version)
???
B面集『Stray Blues』で初めてこの曲を聴いた時、これがBeckの曲とは思えませんでした。なにか間違って再生されてしまったのかなと、一瞬なにが起こっているのか分からなくなりました。要は、スペイン語で歌われる、マリアッチ(メキシコ音楽)バージョンの「Jack-Ass」です。B面でこんな遊びをするBeckが素敵過ぎてやばい。
Strange Invitation
これもまた「Jack-Ass」の別バージョン。
アコギとストリングスの構成になり、ゆったりと流れていきます。アコギベック愛好家にはたまらない1曲。ボーカルもこれまでのテイクとは違い、色気が増しています。
Devils Got My Woman(Skip James cover)
ブルースのカバー曲。
ブルースのカバーは他にも「Trouble All My Days」等があります。Beckが弾き語るブルースを聴くと、Beckのルーツに対するリスペクトを感じます。結構好きなので、ブルースカバーだけに絞ってアルバム1枚まとめてほしいなと思います。
Brother
アコギの弾き語り。
エレキギターのフィードバックノイズが演出する背景が渋すぎる。黄昏時に海を眺めながら聞いてしまったら落涙してしまうこと必至。二つ返事で「好きです」と言える一曲。「Feather In Your Cap」の再録と同じころの1995年1月録音。
まとめ A面の再評価になりました
実質的に「Jack-Ass」の新バージョンが4つも聴ける一枚でした。「Burro」でのマリアッチと「Strange Invitation」のストリングスアレンジは、まったく違った色合いを見せてくれてとても面白かったです。前述の通り「Jack-Ass」については今まで聞き流していましたが、改めて曲の良さを改めて気づけました。こういったレビュー(ブログ)を書いているメリットですね。
Beck記事のまとめです。